この記事を書いた人
・灯心堂漢方薬局 薬局長
・薬剤師歴10年以上
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・漢方を通して、皆様が少しでも健康に過ごせる手助けをできればと思います。>>プロフィール記事はこちら
西山光です
＼妊娠のご報告がありました／
当店に妊活で通われていた方から妊娠のご連絡がありました。
目次
妊娠のご報告(自然妊娠)
この方は１年半ほど当薬局に通っていただき、漢方薬を服用していただきました。
下に当薬局に来店されるまでの、不妊治療の経過についてまとめています。
３０代前半の方で検査値などは問題はなかったとのことですが、約３年間もの間、休んだりしながら、人工授精を５回されても結果がでなかったため、当店にお越しになりました。
・治療内容：選択的卵管通水療法、タイミング法、人工授精（5回）
根本的に体質を改善するがあると考え、漢方に興味をもたれたとのことです。
３０代前半。生理血に血の塊。生理血が暗い色。生理痛は少しある。生理前に不安が強くでる。病院では卵管の通りが悪いと言われた。血液検査は問題はない。やや便秘がち。吹き出物ができやすい。基礎体温は高温期と低温期で分かれているが、高温期が続かない。
・妊活でしてきた治療：選択的卵管通水療法、タイミング法、人工授精（5回）
この方の場合は、腎虚や血虚もありつつ、舌の苔が黄色く、湿熱がこもっている状態でした。
そのため、湿熱をとりつつ、補うべきところは補うという対応をいたしました。
漢方を続けていただくと、生理血の血の塊が少なくなり、吹き出物も少なくなり、生理痛もほぼなくなっていきました。
妊娠するまで時間はかかりますが、このようなちょっとした症状が改善され、体調がよくなり、結果的に妊娠へとつながります。
この方は漢方をはじめて、妊娠まで１年半ほどかかりました。
漢方を服用し、体質を改善するまでに数か月かかります。そこから整った身体で新しく卵子がつくられるのに半年ほどかかります。
この方はきちんとしっかりつづけていただけたので、妊娠につながりました。
続けることは大変だとは思いますが、やはり漢方をつづけることが重要です。
妊娠のご報告(多嚢胞性卵巣)
30代女性。多嚢胞性卵巣にて生理不順あり。妊活にて病院にも通われており、クロミッド・メトグルコなどを服用しているが、なかなか妊娠せずに、当薬局にご相談いただきました。
この方はＬＩＮＥでの相談で、問診票や舌の写真なども送っていただき、対応いたしました。
・高温期と低温期では層がわかれていない
・体温は全体的に高い
・生理が遅れがち
・便秘がち
・不安
・舌が薄い
・舌の縁がツルツルしている
・舌の苔が厚い
・病院にてクロミッド、メトグルコを服用中
多嚢胞性卵巣からの不妊症でお悩みの方です。妊活で多嚢胞性卵巣で悩まれている方はとても多い印象です。
多嚢胞性卵巣の方に特徴的なのは、舌の苔が厚い方が多いことです。舌の苔は身体のヌメリの量をあらわします。身体に痰湿というヌメリをため込み、それが子宮・卵巣に落ち込むと多嚢胞性卵巣になります。ヌメリが舌に反映され、舌の苔が厚くなります。
ヌメリが子宮や卵巣の働きを邪魔することで、排卵を邪魔し、妊娠を邪魔します。
一般的には柴苓湯が使用されるようですが、不安になりやすい体質であったため、不安とヌメリをとるためにも別の漢方薬を使用しました。
また舌の縁がツルツルしているのは血虚の傾向があり、舌が薄いのは腎虚の傾向もあり、血を養う漢方薬、補腎の漢方薬を使用しました。
服用後1か月、生理の量がしっかり増える実感があったとのことです。漢方では生理の出血が少なすぎるのは、良くないと考えられています。生理のときに古い血をしっかり出することで、新しい生理環境がつくられます。出血が適度に増えるのは、血の巡りがよくなっているといえます。
服用後3か月、生理が２～3か月遅れることが普通だったのが、1か月半で生理が来るようになりました。ヌメリが生理の邪魔をしていると生理が遅れがちになりますし、血虚が強い場合も生理が遅れがちになります。ヌメリが少しずつでていき、血が養われた結果、生理周期が改善していきます。
服用後4か月、いつもあご周りにニキビがあったが、ニキビがなくなってきました。生理の血の量も増えてきています。あご周りのニキビは生理環境が悪いと、吹き出物ができやすくなります。あご周りのニキビができなくなったのは、生理環境が整ってきているといえます。
服用後5か月、生理が遅れるときはクリニックのお薬にて生理を起こしているとのこと。漢方も併用し、続けていただきました。
服用後6か月、妊娠されました。
この方は多嚢胞性卵巣からの不妊で、病院で不妊治療もされていましたためか、半年で妊娠されました。不妊の原因になるものは人それぞれ異なります。今後もしっかり一人ひとりに合ったものをご提案できればと思います。
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