肌の血色が悪いのを改善するための漢方薬と、おすすめの食べ物、ツボ

 この記事を書いた人

・灯心堂漢方薬局 薬局長
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・漢方を通して、皆様が少しでも健康に過ごせる手助けをできればと思います。>>プロフィール記事はこちら

西山光です
質問

・血色が悪いときにつかう漢方薬は?
・どう使い分けるの?

血色が悪いといわれたことはありませんか?

漢方の目線での血色が悪い理由について解説しています。

このブログを読むことで、ご自身にあったものを選んでいただけたらと思います。

結論

血色が悪い原因は、血虚の体質といえます。

・血色が悪い、肌も乾燥するとき
→四物湯

・血色が悪く、不眠症、不安になりやすいとき
→帰脾湯

・血色が悪く、イライラ、生理不順があるとき
→加味逍遙散加川芎地黄

・血色が悪く、肌の炎症があるとき
→温清飲

 この記事を読んでわかること
・血色が悪い状態とは
・漢方薬のつかいわけ
・おすすめの食べ物、ツボ

漢方をうまく取り入れて、いつも通りに生活を送れるようになればと思います。

目次

血色が悪い理由

肌の血色が悪くなる要因として、アトピー性皮膚炎、肌の乾燥、栄養不足などがあります。

漢方での肌の血色が悪い原因は血虚

皮膚の血色が悪くなる一番の原因として血虚があります。

血虚というのは漢方では栄養が不足している状態のこと指します。

「血」の栄養が不足することで、酸素が行き渡らず、顔が暗くみえていると考えられます。

唇の血色が悪い理由も血虚であり、爪の血色が悪い理由も血虚です。

血色が悪い方におすすめの食べ物

血色が悪い理由は、漢方では血虚の体質といえます。血を養うことで、血色はよくなります。

血を養う食べ物の特徴は、赤い食べ物、黒い食べ物です。

・黒胡麻
・にんじん
・きくらげ
・黒豆
・ほうれん草
・小松菜
・肉類
・魚類
・卵

肌の血色が悪いときの漢方薬は?

肌の血色が悪いときの漢方薬に四物湯、帰脾湯、加味逍遙散加川芎地黄、温清飲があります。

血色が悪い、肌も乾燥するときは四物湯

血虚になることで、肌の乾燥、貧血、冷え性につながります。

・血色が悪い
・肌の乾燥
・貧血
・冷え性

四物湯は当帰・芍薬・川芎・地黄の4つの生薬から構成され、すべて血を補う働きがあります。

血色が悪く、肌も乾燥するときは四物湯が適しています。

血色が悪く、不眠症、不安になりやすいときは帰脾湯

血虚になることで血色が悪いくなり、心の血が不足することで不眠、不安になりやすくります。

・血色が悪い
・不安になりやすい
・不眠症

帰脾湯は気血を養う働きだけでなく、酸棗仁・竜眼肉の心血を養う生薬が入り、不眠症、精神不安に効果を発揮します。

血色が悪く、不眠症、精神不安があるときは帰脾湯が適しています。

血色が悪く、イライラ、生理不順があるときは加味逍遙散加川芎地黄

イライラ、生理不順は気滞から生じることが多いです。

・イライラ
・肩こり
・生理不順
・更年期

加味逍遙散加川芎地黄は加味逍遙散に川芎・地黄の血を養う生薬が加わったものです。

加味逍遙散加川芎地黄は柴胡・薄荷が気を巡らせつつ、地黄・当帰で血を補っていきます。

血色が悪く、イライラ、生理不順もあるときは加味逍遙散加川芎地黄が適しています。

血色が悪く、肌の炎症があるときは温清飲

温清飲(うんせいいん)は四物湯と黄連解毒湯を組み合わせた漢方薬です。

温清飲=四物湯+黄連解毒湯

肌の色つやが悪くなるのは、アトピー性皮膚炎などの慢性的な肌の炎症によって、皮膚の血が不足することでなります。

温清飲は黄連・黄芩などが肌の炎症を抑え、当帰・芍薬などが血を養い、肌の炎症もありつつ、血色が悪いときにつかいます。

血色が悪く、肌に炎症があるときは温清飲が適しています。

血色が悪い方におすすめのツボ

血色が悪い方は気血が不足した方が多いので、気血を養うツボ(経穴)の血海、三陰交がおすすめです。

youtubeでみつけた、とてもわかりやすい動画をのせています。

血海

血海(けっかい)は太陰脾経のツボで生理を調整する働き、血が漏れ出ないようにする働きがあります。脾経なのに血に関わるツボがあるのは興味深いです。

三陰交

三陰交(さんいんこう)は陰の経絡である「肝」「脾」「腎」の3つ経絡が通っており、生理不順、冷え、消化器系の働きを整えます。

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