酒さを改善するための漢方薬の選び方と、おすすめの食べ物

 この記事を書いた人

・灯心堂漢方薬局 薬局長
・薬剤師歴10年以上

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・漢方を通して、皆様が少しでも健康に過ごせる手助けをできればと思います。>>プロフィール記事はこちら

西山光です
質問

・酒さに合う漢方薬は?
・どう使い分けるの?

漢方の目線での酒さの考え方について解説しています。

このブログを読むことで、ご自身にあったものを選んでいただけたらと思います。

結論

炎症が強く、便秘の酒さ
→葛根紅花湯

炎症が強い酒さ
→清上防風湯

皮膚正面のほてり
→白虎加人参湯

・乾燥と赤みのある皮膚炎
→温清飲

膿がたまっているとき
→十味敗毒湯

 この記事を読んでわかること
・酒さとは
・漢方薬のつかいわけ
・おすすめの食べ物

漢方をうまく取り入れて、いつも通りに生活を送れるようになればと思います。

目次

酒さとは

酒さは顔が赤みがあったり、血管が走ったり、ときには吹き出物ができる疾患です。

ほてり感、ヒリヒリするのを感じたり、場合によっては膿やブツブツができるようになります。

youtubeの皮膚のことチャンネル様の動画が大変参考になりますので、引用させていただきます。酒さについて、より詳しく知っていただけたらと思います。

酒さの原因

酒さの原因はわっていません。日焼け、ストレス、寒暖差、辛いものの摂取などが要因として考えられます。

酒さの漢方での考え方

漢方薬は状態や体質から考えます。酒さで赤み・炎症があるときは「熱」「火」の性質があり、膿・ブツブツがあるときは「湿」が溜まっており、皮膚が固くなるときは「瘀血」の状態といえます。

・熱感、ほてり、赤み→熱を冷ます
・膿、ブツブツ→排膿する
・皮膚が厚くなる→血を巡らせる

酒さにおすすめの食べ物

唐辛子

酒さは何を食べるかよりは、何を食べないかの方が重要です。

熱を助長しないようにも、辛いもの、アルコール、カフェイン、チョコレート、脂っこいものは避けてください。

おすすめの食べ物としては、寒性の食べ物のキュウリ、トマト、ゴーヤなどの夏野菜がおすすめです。

酒さにつかう漢方薬

酒さの効能効果の記載がある漢方薬に、葛根紅花湯と清上防風湯があります。症状にあわせて、ほてりに白虎加人参湯、毛細血管の赤みのある皮膚炎に温清飲、膿があるときは十味敗毒湯が適しています。

炎症が強く、便秘の酒さに葛根紅花湯

酒さは赤みがあるように、炎症が強いときは炎症を抑える必要があります。

・酒さ
・炎症が強い
・便秘がある

葛根紅花湯の黄連・山梔子・大黄が炎症を抑え、地黄・葛根が潤し、紅花が血の巡りを改善します。

炎症が強い酒さで、便秘もあるときは葛根紅花湯が適しています。

炎症が強い酒さには清上防風湯

赤みが強く、炎症があるときはしっかり炎症を抑える必要があります。

・酒さ
・炎症が強い
・便秘はない

・乾燥はない

清上防風湯の黄連・黄芩・山梔子が炎症を抑え、薄荷・連翹が風熱の発散を助け、酒さ、ニキビに効能効果があります。

炎症が強い酒さ、ニキビには清上防風湯が適しています。

清上防風湯にはお腹を緩くする大黄は入っていないので、便秘でない方も服用できます。

皮膚正面のほてりに白虎加人参湯

皮膚表面にほてりがあるときは、表面の熱を冷ます必要があります。

・ほてり
・ピンク色の赤み

白虎加人参湯の石膏が熱を冷ます働きが強く、ほてりに効能効果があります。

ピンク色のほてりには白虎加人参湯が適しています。

乾燥と赤みのある皮膚炎に温清飲

乾燥もありつつ、炎症があるときは、両方に対応する必要があります。

・炎症がある
・乾燥もある
・血の巡りが悪い

温清飲の黄連・黄芩などが炎症を抑え、当帰・地黄が血を養い、炎症と乾燥がみられる皮膚炎に効能効果があります。

乾燥と炎症もある皮膚炎には温清飲が適しています。

膿がたまっているときは十味敗毒湯

膿があるときは、排膿の漢方薬をつかいます。

・膿がある
・化膿性皮膚疾患

十味敗毒湯の桔梗・柴胡・桜皮などが排膿に働き、膿があるときに適しています。

膿がたまっているときは十味敗毒湯が適しています。

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