【心因性咳嗽】に効くおすすめの漢方薬と選び方のコツ

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西山光です

ストレスがかかると咳がでて、お困りではないでしょうか?

ストレスと咳は関係なさそうですが、漢方では関係があるといえます。

漢方の目線での心因性咳嗽の考え方について解説しています。

結論

心因性咳嗽がストレスがきっかけで咳がでる疾患。

漢方では「肝」が原因で咳を起こしていると考える。

心因性咳嗽には柴朴湯、咳が激しいときは柴陥湯が適している。

 この記事を読んでわかること
・心因性咳嗽とは
・漢方の考え方
・おすすめの食べ物

漢方をうまく取り入れて、いつも通りに生活を送れるようになればと思います。

目次

心因性咳嗽

心因性咳嗽

心因性咳嗽とは

感染症などが原因ではなく、ストレスなどの精神的な負荷がかかることで生じる咳のことです。

ストレスから起こる咳なので、検査しても異常はみつかりません。

ストレスが原因で起こる咳。検査しても異常はみつからない。

心因性咳嗽についてはyoutubeの【公認心理師】精神医学と性格心理学に詳しい 心理カウンセラー 竹内成彦の動画が大変わかりやすいため、紹介させていただきます。こちらの動画を参考にして、病院を受診してください。

心因性咳嗽の症状

感染症、気管支喘息が原因ではないので、発熱や痰は少なく、ストレスがかかるときに咳がでやすくなります。

・空咳
・痰はあまりない
・通勤、通学、受験、電車に乗るとき、プレゼン前に咳がでることが多い
・寝ているとき、お休みの日は咳が落ち着く

・ヒューヒューいわない咳
・発熱、鼻水はない

心因性咳嗽の原因

なぜストレスがかかると咳がでるのか、メカニズムはわかっていません。自律神経の乱れが原因といわれています。

心因性咳嗽の治し方

心因性咳嗽

心因性咳嗽の治療法としては咳止め、ストレスが原因なので向精神薬などを使用します。

心因性咳嗽の漢方での考え方

漢方では
精神・メンタルは「肝」が担当  呼吸器は「肺」が担当  強いストレスの負荷がかかると
「肝」が「肺」を攻撃し、
呼吸器が正常に機能しなくなる  「肝」は木、「肺」は金に例えられ、木侮金ともいう

心因性咳嗽を漢方で考えると、「肝」と「肺」のバランスが崩れているためといえます。

漢方では「肝」が精神をコントロールしています。

「肺」が呼吸器をつかさどっています。

ストレスが溜まり、「肝」の気が鬱滞してくると、「肺」を攻撃するようになり、呼吸器系の不調がでやすくなります。

「肝」の気の巡りを改善することで、「肺」へ攻撃されず、呼吸器もスムーズに機能するようになります。

心因性咳嗽の漢方での対応

心因性咳嗽には漢方薬として柴朴湯、柴陥湯がおすすめです。

柴朴湯

柴朴湯はストレスの気を巡らせつつ、咳を抑える漢方薬です。

柴朴湯の半夏が咳を抑え、柴胡・薄荷・厚朴がストレスの気のめぐりを改善してくれます。

ストレスで咳がでるときは柴朴湯が適しています。

柴陥湯

柴陥湯は咳が強く、胸も痛くなるときにつかいます。

柴陥湯の半夏が咳を抑え、括楼仁が胸のつまりを改善し、柴胡が気を巡らせてくれます。

咳が強いときは柴陥湯が適しています。

心因性咳嗽におすすめの食べ物

紫蘇(しそ)

心因性咳嗽におすすめの食べ物は紫蘇(しそ)です。

紫蘇は香りがよく、気を巡らせる働きがあります。

紫蘇が胸周りの気を緩ませ、気持ちを落ち着けてくれます。

ほかの症状の漢方薬

心因性咳嗽と思っていても、違うことが要因のことがあります。

咳を引き起こす疾患にアトピー咳嗽、逆流性食道炎、うつ・不安症・適応障害などがあります。

アトピー咳嗽の場合はアトピーの体質を改善しつつ、咳を抑えていきます。

逆流性食道炎の場合は茯苓飲合半夏厚朴湯などで呑酸を改善します。

うつの場合はメンタルを整える漢方薬をつかいます。

心因性咳嗽でお悩みの方はぜひご相談くださいませ。

咳におすすめのツボ

咳におすすめのツボ(経穴)は尺沢、合谷です。

わかりやすいようにyoutubeの動画を載せています。

尺沢

尺沢(しゃくやく)は太陰肺経のツボで肺の気の巡りを改善し、咳、ぜんそく、のどの腫れに効能効果があります。

合谷

合谷(ごうこく)は陽明大腸経のツボで身体の熱を冷まし、カゼ、頭痛、喉の痛みにおすすめです。

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