子宮腺筋症の症状を改善するための漢方薬の選び方とその使い方

子宮腺筋症でお悩みではないですか？

漢方の目線での子宮腺筋症の考え方について解説しています。

 　この記事を読んでわかること
・子宮腺筋症とは
・おすすめの食べ物
・漢方の考え方

漢方をうまく取り入れて、いつも通りに生活を送れるようになればと思います。

子宮腺筋症

子宮腺筋症とは

子宮腺筋症は、子宮内膜のような組織が子宮の筋層内で増殖したものです。

ほかに子宮内膜症、チョコレート嚢胞も、子宮内膜が増殖した疾患です。

・子宮内膜症：子宮内膜が子宮以外の卵巣、ダグラス窩などで増殖したもの

・チョコレート嚢胞：子宮内膜症のなかでも、卵巣内で発症したもの

・子宮腺筋症：子宮の筋層内で子宮内膜が増殖したもの

子宮腺筋症については、youtubeのとら先生🐯産婦人科医様の動画が大変わかりやすいです。こちらの動画を参考にして、病院の受診をおすすめします。

子宮腺筋症の割合

子宮腺筋症は女性の20％～30％程度の方にみられ、40代に多くみられます。

出産を経験された方の方に多いといわれています。子宮内膜症を併発することが多いです。

子宮腺筋症の症状

子宮腺筋症の症状として、強い生理痛、出血が多い(月経過多)などがみられます。

・生理時の出血が多い(月経過多)
・生理痛
・腰痛
・不正出血

子宮腺筋症の原因

なぜ子宮腺筋症になるのかは、なぜ子宮内膜が筋層内へ入り込むのかまだわかっていません。

子宮腺筋症の治し方

子宮腺筋症の治療法としては、薬物治療としてホルモン剤を使用します。薬物治療で改善されない場合や症状が重たい場合は子宮全摘出手術などの手術療法が選択されることがあります。

子宮腺筋症の漢方での原因は瘀血

子宮腺筋症の漢方での原因は瘀血です。

子宮腺筋症の原因は瘀血と聞いたことがあるかもしれませんが、なぜ瘀血ができるのかを考える必要があります。

瘀血を引き起こす要因として、気滞、気虚、腎虚があります。

瘀血

漢方では血の巡りが悪い状態と瘀血(おけつ)といいます。血のめぐりの悪さから異物となることで、子宮腺筋症となります。

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気滞体質

「気滞」は気の巡りが悪く、停滞しやすい体質のことです。気滞があることで、血の巡りも一緒に悪くなり、瘀血を生じやすくなります。

気滞があることで瘀血の原因になります。

・イライラしやすい
・生理前に胸が張る
・ストレスを溜めやすい

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気虚体質

「気虚」とは、身体の機能が低下している状態のことです。

「気虚」があると、血を巡らせるだけの元気がなくなり、瘀血をつくりやすくなります。

・つかれやすい
・軟便になりやすい
・胃腸の不調がある

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腎虚体質

「腎虚」とは、生命力の源と考えられ、加齢とともに弱っていきます。

腎虚の体質があることで、気血をめぐらせる元気がなくなり、瘀血となります。

・トイレが近い
・腰が痛む
・足が冷える

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子宮腺筋症の原因は漢方では瘀血です。さらに掘り下げて考えると、瘀血をつくりやすい体質に気滞、気虚、腎虚があります。

子宮腺筋症の漢方での対応

実際に漢方で対応するなら、子宮腺筋症に伴う生理痛や出血に対応することが多いです。

子宮腺筋症によって生理痛があるときは気血をめぐらせるために折衝飲などをつかいます。

出血が多い(月経過多)場合は、止血に働くように対応します。

貧血がある場合は、血を養う帰脾湯や十全大補湯などをつかいます。

それにあわせて、瘀血の原因となる気滞、気虚、腎虚に対する漢方薬をつかっていきます。

子宮腺筋症におすすめの食べ物

おすすめの食べ物はヨモギです。

ヨモギは下腹部を温める働きがあり、また止血にも働きます。とくに出血が多いときにもヨモギが相性がいいです。

子宮腺筋症の方が避けるべき食べ物

冷えると、血の巡りが悪くなり、瘀血につながります。冷えを避けることが重要です。

生もの、冷たいもの、味の濃いものは避けるようにしてください。

また生理のときは辛い物、香辛料を少なくしてください。

辛い物が多いと、身体に熱を溜め込み、出血を引き起こすことにつながります。出血が多い方は、生理中は香辛料の食べ過ぎに注意が必要です。

子宮腺筋症の薬が効かないとき

子宮腺筋症で薬を飲んでも効かない、などお聞きします。

西洋医学は症状から使用する薬を選びますが、漢方薬は症状の原因・体質を考え、そこにアプローチすることができます。

漢方で体質にあわせた対応をすることで、生理痛を和らげたり、出血を緩和することができます。

なぜ子宮腺筋症は経産婦に多いのか、漢方目線での考察

漢方の目線で、子宮腺筋症が経産婦に多い理由を考えたいと思います。

産後に悪露がでてくると思います。悪露は胎盤が剥がれたところや、子宮にできた傷、分泌液、粘液などが混ざったものです。

悪露などの古い組織を出し切れずに、古い血、古い組織が残ってしまうことで、子宮腺筋症の要因になっているのかもしれません。

子宮腺筋症の生理痛、月経過多などでお悩みの方はぜひご相談くださいませ。