生理血が黒いときの漢方薬の考え方と体質、食事について

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西山光です
目次

生理血が黒い

生理血が黒いなと感じたことはありませんか?

以前は生理血は赤かったのに、最近は生理血が暗いなと感じたことはないですか?

一般的な原因は、血が排出されるまでに時間がかかり、酸化し、血が黒くなったといわれています。

生理血が黒くなる詳しい原因についてはこちらのサイトを参考にしてください→

漢方においては、黒いというよりは暗いと表現されることが多いです。暗紫色ということもあります。

生理血が黒くなく、暗くなる原因について漢方の目線で考えたいと思います。

ご自身の生理血の色は?

ご自身の生理血の色を見比べて、どうでしょうか?

このブログをみられている方は、画像の右側の黒いような紫色のような色にあたるのではないでしょうか。

画像の下の文字をみると、瘀血(おけつ)と書いてあると思います。

瘀血というのは、漢方用語で血の巡りの悪い状態のことを意味します。

漢方では血の巡りが悪くなることで、黒い経血になると考えられます。

生理血が黒くなる漢方での原因は?

生理血が黒くなる、暗くなる原因として、漢方では血の巡りが悪いことが一番の原因です。血の巡りが悪くなる要因に瘀熱(おねつ)、気滞血瘀、血虚寒凝などの体質が考えられます。

気滞血瘀(きたいけつお)

気滞血瘀というのは、気の滞りと血瘀(血の滞り)がある状態です。

気滞血瘀の体質の方では生理前にイライラや不安が強くなり、胸の張りもみられる方が多いです。

漢方では、イライラやストレス、不安があると気の巡りが悪くなります。

気の巡りが悪くなると、血の巡りも一緒に悪くなり、気滞血瘀の状態となります。

血の鬱滞があるため、生理血に血の塊などもみられ、生理血が暗紫色になりやすくなります。

・生理血に血の塊
・下腹部が張って痛む
・イライラ、抑うつ
・胸が張る
・肩が凝る
・便秘がち

これらにあてはまるときは気滞血瘀の体質の可能性があります。

気の巡りが悪く、それによって生理不順になっている場合には逍遙散がおすすめです。

逍遙散

逍遙散(しょうようさん)には柴胡・薄荷の気をめぐらせる生薬、当帰・芍薬の血を養う生薬、白朮・茯苓の気を補い、水を出す生薬から構成されています。

イライラ、不安、肩こりなど気になる方は逍遙散がおすすめです。

血虚寒凝(けっきょかんぎょう) 

血虚という血が不足している状態のときに、冷えが入ってきた状態を血虚寒凝といいます。

血が不足した弱った状態のところに、冷えがあわさることで、血の巡りが悪くなります。

血虚寒凝の体質の方は普段から冷え性で、生理痛があると温めると痛みが和らぐ方が多いです。

血の不足があるところに、冷えが入り、血のめぐりが悪くなることで生理血が暗紫色になります。

・生理血が暗紫でうすい
・温めると生理痛が和らぐ

・下腹部の鈍痛と冷え
・温かいものを好

これらにあてはまるときは血虚寒凝の体質の恐れがあります。

血虚寒凝からの生理不順には温経湯がおすすめです。

血虚と冷えがあるときは、血を養いつつ、温めるためにも食べ物であればたんぱく質をしっかり摂取することが重要です。

温経湯

温経湯(うんけいとう)は当帰・芍薬・川芎・阿膠の血を養う生薬、呉茱萸の温める生薬、人参の補う生薬から構成されています。

温経湯にて温めて、血を養ってくれます。

冷え性の方の生理不順には温経湯がおすすめです。

瘀熱血瘀(おねつけつお)

瘀熱血瘀というのは血の滞りと熱が結びついた状態です。

血のめぐりが悪く、血が滞りやすい体質のところに熱が加わることで生理血が暗紫色になります。

瘀熱血瘀の体質の方は、熱に偏っているため、普段から火照り、熱感を感じやすい方が多いです。

・生理血が粘稠
・生理血に血の塊
・いらいら
・熱感、ほてり

これらにあてはまるときは瘀熱血瘀の体質の可能性があります。

のぼせがあって、生理不順の方は温清飲がおすすめです。

熱を冷ますためには、苦味のある食べ物のゴーヤがおすすめです。

温清飲

温清飲は当帰・芍薬・川芎・地黄の生理に重要な血を養う生薬と、黄連・黄芩・黄柏・山梔子の熱を冷ます生薬から構成されています。

温清飲にて血を養って、熱を冷ましてくれます。

のぼせと生理不順があるときは温清飲がおすすめです。

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