この記事を書いた人
・灯心堂漢方薬局 薬局長
・薬剤師歴10年以上
・店舗のLINE登録者数1000人以上
・漢方を通して、皆様が少しでも健康に過ごせる手助けをできればと思います。>>プロフィール記事はこちら
西山光です
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日本泌尿器学科では頻尿について以下のように記載されています。
「尿が近い、尿の回数が多い」という症状を頻尿といいます。一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。」
日本泌尿器学科
・過活動膀胱
・残尿量の増加
・尿路感染
・心因性
・腫瘍
これらが原因として考えられています。
頻尿についての詳しい説明はこちらのサイトを参考にしてください→
漢方で頻尿の原因は腎陽虚(冷え)、腎陰虚(火照り)、心陰虚(精神疲労)、肝鬱(ストレスで悪化)などがあります。
頻尿につかう漢方薬に八味地黄丸、六味丸、清心蓮子飲などがあります。
腎は水をつかさどり、加齢により命門の火が衰え、水をめぐらせることができなくなると尿の回数が増えてしまいます。
簡単にいうと、体を温める力が弱くなり、それとともに水が全身にめぐらず、頻尿となります。
頻尿となるのは、全身に水がきちんとめぐっていないからです。
・尿量が多く、色が薄い
・寒がる
・手足の冷え
・腰、ひざのだるさ
これらの症状があてはまるときは腎陽虚による頻尿の恐れがあります。
そのときは腎の陽気を補う温める八味地黄丸をつかいます。
八味地黄丸には桂皮・附子の強く温める生薬が入り、地黄・山茱萸・山薬・沢瀉・牡丹皮・茯苓の組み合わせが補腎薬として働きます。
加齢ともに、冷えを感じ、トイレが近くなる方は八味地黄丸が適しています。
腎陰とは、腎の陰液であり、血・津液・精のことです。
加齢、不規則な生活、慢性疾患などによって精を消耗し、水をコントロールできないために頻尿となります。
・尿が濃い
・熱感
・耳鳴り
・焦燥感
これらの症状があてはまるときは腎陰虚による頻尿の恐れがあります。
このときは腎陰を養う六味丸(六味地黄丸)をつかいます。
六味丸には腎陰虚につかう代表的な漢方薬で、地黄・山薬・山茱萸・沢瀉・牡丹皮・茯苓の組み合わせで補腎と水のめぐりを整え、ほてりと頻尿のある方に適しています。
思い悩んだり、とりこし苦労が多かったりと心労によって生じる頻尿です。
悩み、気苦労、考え事によって心火が強くなり、心と腎が交流せずに頻尿となります。
・元気がない、疲れやすい
・悩みごとがある
・イライラしやすい
これらの症状があてはまるときは心陰虚による頻尿の恐れがあります。
心陰を養い、元気を補う清心蓮子飲をつかいます。
清心蓮子飲には人参・黄耆の気を補う生薬が入り、胃腸が弱い方、イライラ・心配性のある方の頻尿によく使用される漢方薬です。