灯心堂漢方薬局

【漢方】生理時の頭痛の3つの体質~瘀血(おけつ)・肝陽上亢(かんようじょうこう)・血虚体質~

生理時の頭痛

 

生理前後におきる頭痛はホルモンの影響と考えられています。

 

エストロゲンは排卵前に分泌のピークを迎え、排卵後に急激に減少します。

 

このときにエストロゲンの急減に伴ってセロトニン(血管を収縮する作用がある脳内物質)も減少するため、脳内血管が拡張することで頭痛が起きます。

生理前にエストロゲンの急激な減少→血管が拡張→拡張した血管が神経を刺激→頭痛

生理時の頭痛についての詳しい説明はこちらのサイトを参考にしてください→

 

次に漢方の視点での頭痛を考えたいと思います。

 

漢方では頭痛の性質から考えます。

 

・張ったような頭痛(気滞)

・刺すような頭痛(瘀血)

・重だるい頭痛(痰湿)

・鈍い頭痛(血虚)

 

痛みの性質から、気・血・水の原因を考えます。

 

またどういったときに頭痛が生じるのか、生理周期などからも身体の状態を考えます。

 

今回は次の3つの状態について考えます。

・血瘀(刺すような痛み)
・肝陽上亢(イライラ)
・血虚(ふらつき、睡眠が浅い)

これらの3つの体質に要因が考えられます。それぞれの状態について説明します。

 

 

血瘀

血瘀(けつお)というのは血の滞りのことを意味します。

 

血の滞りがあることで本来あるべきところに気血が流れず、頭痛が生じます。

・刺すような頭痛
・生理量が少なく、血の塊がある
・生理痛がひどい
・瘀点

これらにあてはまるときは血瘀の体質の可能性があります。

 

原因の血の滞りを動かす漢方薬をつかう必要があります。

 

肝陽上亢

陰虚という血水が不足している状態のときに陽気が上昇することで頭痛となります。

 

気の上昇による頭痛のため、刺すよりは張ったような痛みになります。

・張るような頭痛
・いらいら、怒りっぽい
・睡眠が浅い
・耳鳴り
・脇痛
・生理周期が早い

これらにあてはまるときは肝陽上亢の体質の可能性があります。

 

陰を養い、高ぶっている陽気を鎮める漢方薬をつかう必要があります。

 

慢性的に頭痛がある場合は釣藤散という漢方薬が向いています。

 

血虚

血虚というのは字の通り、血が不足している状態のことです。

 

血が足りていないと栄養が脳にまでめぐらず、生理によってさらに血が不足し、頭痛となります。

・鈍い頭痛
・頭のふらつき
・めまい
・動悸
・睡眠が浅い
・生理量が少ない

これらにあてはまるときは血虚の体質の可能性があります。

 

不足している血を補う漢方薬をつかう必要があります。

 

 

 

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