この記事を書いた人
・灯心堂漢方薬局 薬局長
・薬剤師歴10年以上
・店舗のLINE登録者数1000人以上
・漢方を通して、皆様が少しでも健康に過ごせる手助けをできればと思います。>>プロフィール記事はこちら
西山光です

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繰り返すバルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍でお悩みではないですか?
漢方の目線でのバルトリン腺疾患の考え方について解説しています。
この記事を読んで、バルトリン腺膿瘍を繰り返しにくくなればと思います。
バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍は熱邪、湿・膿、気虚が関係しています。
熱邪、湿・膿、気虚に対応した漢方薬をつかっていきます。
繰り返すのは体質改善ができていないことが原因といえます。
この記事を読んでわかること
・バルトリン腺とは
・バルトリン腺炎
・バルトリン腺嚢胞
・バルトリン腺膿瘍
・漢方薬の考え方
漢方をうまく取り入れて、いつも通りに生活を送れるようになればと思います。
バルトリン腺とは、膣口の左右にある分泌腺です。バルトリン腺が粘液を溜め、分泌することで膣、外陰部を潤します。
バルトリン腺があることで性交の際に、膣を潤すことで潤滑油の働きをします。
このバルトリン腺に炎症や感染を起こすことで、バルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍、バルトリン腺嚢胞につながっていきます。
バルトリン腺嚢胞については、youtubeのmama女医ちえこさまの動画が大変わかりやすいです。ぜひ病院の受診をおすすめします。
バルトリン腺炎とは、バルトリン腺に細菌が感染し、炎症を起こすことでバルトリン腺炎となります。
バルトリン腺炎の症状としては、外陰部の腫れ、痛み、発熱などがみられます。
バルトリン腺炎の原因の多くは細菌感染です。細菌感染以外にも、外部からの刺激、摩擦の影響もあります。
バルトリン腺炎の治療法としては、抗生物質の内服など治療します。
細菌感染であれば抗生物質などもありますので、病院を受診してください。
バルトリン腺嚢胞とは、何らかの原因で粘液を排出する管が詰まり、粘液が溜まることで膨れてしまったものです。
しこりのように感じることもあります。
バルトリン腺嚢胞の症状としては、膨らんでいても痛みはなく、動作や性交時に圧迫感を感じることがあります。
この段階では痛みがないため、気づかないことも多いようです。
バルトリン腺嚢胞は分泌液を排出する管が詰まっていることが原因ですが、なぜ管が詰まるのかわかっていないようです。
バルトリン腺嚢胞の治療法としては、嚢胞が小さく、違和感がなければ経過観察になったり、違和感が強く、腫れも多いときは針で液を抜くこともあります。
バルトリン腺嚢胞が膿んで、激痛を感じるようになると、処置が必要になることもあります。
まずは病院の受診をおすすめします。
バルトリン腺膿瘍とは、バルトリン腺嚢胞が細菌感染を起こし、膿が溜まり、炎症を起こしている状態です。
激しい痛みや発熱を伴うこともあります。
時間の経過とともに自壊し、膿が排出されることもあります。
バルトリン腺嚢胞になると、膿が溜まり、炎症が起こっているため、小陰唇・大陰唇の腫れ、強い痛み、発熱などを伴います。
バルトリン腺嚢胞の原因はバルトリン腺が閉塞し、そこで細菌感染を起こしているためです。
バルトリン腺膿瘍の治療法としては、抗生物質の投与、膿を排出するために穿刺、切開などを行います。
細菌感染が原因で処置をする必要があることも多いのですぐに病院を受診してください。
バルトリン腺炎もバルトリン腺炎膿瘍も基本的な漢方の考えは同じです。
バルトリン腺炎は熱邪と気虚が原因であり、そこに湿があわさることでバルトリン腺膿瘍になります。
炎症が起きている状態は漢方では熱邪があるといえます。
炎症の熱を抑えることで、抗炎症に働きます。
炎症がみられるときは、苦味のある漢方薬で炎症を抑えていきます。
バルトリン腺膿瘍のように膿が溜まっているのは、湿が溜まっているといえます。
湿を追い出し、排膿の生薬をつかうことで、膿がたまらず、出やすくなります。
漢方で「気」はバリア機能の働きがあり、免疫と関係しています。
気虚になることで、バリア機能が低下し、炎症を起こしやすく、化膿しやすくなります。
また気虚になることで、膿を排出する体力がなくなり、膿の排出がしづらくなり、慢性化に関係してきます。
バルトリン腺膿瘍の漢方での原因は熱邪、湿・膿、気虚が関係しています。熱邪から炎症になり、湿・膿が溜まることで化膿し、気虚になることでバリア機能が低下し、バルトリン腺膿瘍になりやすくなります。
バルトリン腺膿瘍を繰り返すのは体質が改善していないためです。
とくに気虚が改善していなければ、バリア機能が低下したままで、感染しやすくなります。
また気が充実していることで、膿をだしやすくなり、治りも早くなります。
バルトリン腺膿瘍で薬を飲んでも効かない、などお聞きします。
西洋医学は症状から使用する薬を選びますが、漢方薬は症状の原因・体質を考え、そこにアプローチすることができます。
お薬が効かなくても、漢方でなら対応できるかもしれません。お気軽にご相談くださいませ。
なかなか治らないバルトリン腺炎、バルトリン腺膿瘍でお悩みの方は、LINEでもいいのでお気軽にご相談くださいませ。