四十肩・五十肩を改善するための漢方薬の選び方とその使い方

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西山光です
目次

五十肩、四十肩

四十肩、五十肩は肩関節周囲炎のことをいいます。

四十肩と五十肩の違いですが、40代で発症すれば四十肩、50代で発症すれば五十肩といいます。

60代の方でも発症することもよくあります。

肩こりと間違えられやすいですが、肩関節周囲炎というように炎症が起きている病態です。

五十肩、四十肩の漢方での原因は?

五十肩、四十肩のような痛みは漢方では気血の流れを邪魔しているものがあると考えられます。痰湿や瘀血、冷えなどによって、気血の流れが邪魔され、痛みとなっています。四十肩、五十肩の対処法としては、漢方では痰湿、瘀血、冷えを追い出すことによって痛みを抑えていきます。

四十肩、五十肩の体質は?

痛みの原因として多いのは痰湿、瘀血、冷えがよくみられます。それぞれの体質について説明します。

痰湿(たんしつ)

痛みの原因の1つに痰湿があります。

痰湿というとイメージしづらいと思いますが、身体にヌメリがため込みやすい方のことをいいます。

身体にヌメリがたまることで、気血の流れを邪魔し、痛みとなります。

痰湿の特徴としておもだるい痛みになります。

痰湿タイプの方は舌の苔が厚い方が多いです。

痰湿からの四十肩、五十肩の場合は、二朮湯(にじゅつとう)がおすすめです。

瘀血(おけつ)

痛みの原因の1つに瘀血があります。

瘀血とは、血のめぐりが悪い状態のことをいいます。

血の巡りの悪さが気の流れを邪魔し、痛みとなります。

瘀血の痛みは鋭い痛み、刺すような痛みと表現されることが多いです。

瘀血からの関節痛には疎経活血湯(そけいかっけつとう)がおすすめです。

冷え

痛みの原因の1つに冷えがあります。

その肩の痛みはお風呂に入ったり、温めると緩和されますか?

温めると痛みが緩和される場合は、漢方では痛みの原因は冷えと考えられます。

冷えによって関節痛が生じている場合は温めてあげることが重要です。

冷えによる関節痛には桂枝加朮附湯がおすすめです。

五十肩、四十肩につかう漢方薬は?

おもだるい五十肩、四十肩の痛みには二朮湯、刺すような痛み・鋭い関節痛には疎経活血湯、温めると楽になる関節痛には桂枝加朮附湯が適しています。

二朮湯(にじゅつとう)

二朮湯は四十肩・五十肩によく使用される漢方薬の1つです。

二朮湯は天南星(てんなんしょう)という生薬が重要です。

天南星は痰湿をとる働きがあり、とくに経絡の痰湿をとってくれます。

経絡の痰湿をとることで、肩の気の流れが通常の流れに戻ります。

半夏・陳皮・蒼朮にて痰飲をとりのぞき、威霊仙も経絡を通し、止痛に働きます。

おもだるい四十肩、五十肩の痛みには二朮湯がおすすめです。

疎経活血湯(そけいかっけつとう)

疎経活血湯は関節痛に効果のある漢方薬です。

とくに疎経活血湯は血をめぐらせることで関節痛を緩和します。

刺すような痛み、鋭い痛みは瘀血が原因です。

疎経活血湯には桃仁、牛膝などの血をめぐらせる生薬が瘀血をとってくれます。

また疎経活血湯には当帰・芍薬などの血を養う生薬も入っています。

漢方では血を養うことは、筋肉の栄養を補うことにつながります。

40代、50代と年齢を重ねると、筋肉が衰えてきます。

そういったケアも考えると、疎経活血湯にて瘀血と血虚のどちらも対応できます。

刺すような痛み、鋭い痛み、筋肉が弱ってきている方には疎経活血湯が適してます。

桂枝加朮附湯

桂枝加朮附湯は冷えによる関節痛に効果的な漢方薬です。

桂枝加朮附湯は温めることで痛みを緩和します。

桂枝加朮附湯の附子(ぶし)という生薬が温め、止痛効果があります。

肩の痛みでも温めると緩和されるもの、温シップの方が痛みが楽になる方にて適しています。

温めることで痛みが緩和されるときは桂枝加朮附湯にて温めて、関節痛を緩和することができます。

まとめ

四十肩・五十肩は漢方ではいくつかのタイプに分類することができます。

おもだるい痛みの痰湿タイプ、刺すような鋭い痛みの瘀血タイプ、冷えからくる痛みの寒邪タイプがあります。

四十肩・五十肩の方での漢方ではそれぞれをつかいわけます。

・おもだるい痛み→二朮湯

・刺すような痛み→疎経活血湯

・温めると楽になる痛み→桂枝加朮附湯

がおすすめです。

どれを選んだらいいのかわからない方はいつでもご相談くださいませ。

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