乳口炎、乳腺炎につかう漢方薬は?授乳するときに痛みで悩まされている方

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西山光です
目次

乳口炎とは?

乳口炎と乳腺炎は名前が良く似ています。

乳口に白いニキビのようなできものができるのが乳口炎で、乳腺の方にできる炎症を乳腺炎です。

授乳する際に、痛みが生じ、授乳期間中もの長い時間を痛みで悩まれる方も多いと思います。

乳口、乳腺の位置

乳口炎は、母乳の通り道に母乳がつまって炎症を起こしたり、脂肪がつまったりして生じます。

乳口炎は再発しやすく、乳腺炎も起こりやすくなるので、まずは産婦人科を受診してください。

日常でできる乳口炎の対策についてはこちらのサイトがおすすめです→

乳口炎につかう漢方薬は?

乳口炎が化膿したり、膿んでいる場合には排膿散及湯、十味敗毒湯をつかい、何度も化膿を繰り替えす場合には千金内托散を使用します。また炎症が強い場合は湿疹・皮膚炎に対して温清飲や、乳頭にできたニキビととらえると荊芥連翹湯をつかいます。

排膿散及湯・十味敗毒湯

排膿散及湯、十味敗毒湯は排膿に特化した漢方薬です。

化膿の症状がみられるときには排膿散及湯にて膿を出します。

化膿の症状にかゆみもあれば、十味敗毒湯で排膿しつつ、かゆみも緩和します。

千金内托散

一時的に化膿している場合は排膿散及湯でいいのですが、慢性的に化膿する場合は体質として、身体が弱っていることが考えられます。

身体に体力が充実していれば、膿にくいのですが、体力が弱っていると悪いものを追い出すことができず、何度も膿むことを繰り返します。

慢性的に、また何度も炎症を繰り返すときには、「体力を補うこと」と「排膿」を同時に行う必要があります。

千金内托散(せんきんないたくさん)は人参・黄耆の気を補う生薬が入り、免疫力を高めてくれます。

さらに桔梗・白芷といった生薬が排膿をしてくれます。

千金内托散は「体力を補うこと」と「排膿」を同時にしてくれます。

何度も化膿を繰り返す場合には千金内托散がおすすめです。

温清飲・荊芥連翹湯

乳口炎から皮膚炎、ニキビのような状態のときは温清飲、荊芥連翹湯をつかいます。

温清飲は当帰・芍薬などの皮膚の栄養を補う生薬と、黄連などの炎症を抑える生薬が入り、湿疹・皮膚炎に効能効果があります。

温清飲で肌の栄養を補い、炎症を抑える、2つの役割があります。

温清飲に、熱を発散する薄荷などの生薬が加わったものが荊芥連翹湯です。

荊芥連翹湯も肌の栄養を補い、炎症を抑え、熱を発散することでニキビに効能効果があります。

乳口炎の相談

30代女性。「乳中の白斑(乳口炎)になり続けて辛い。」「化膿はしてないと思います。 膿は出ませんが少し黄色みの母乳が出ます。 先端にぽつっと白斑ができてます。 服が擦れると痛いです。」以前、排膿散及湯、十味敗毒湯を服用したことがあるが、あまり効果がなかったとのこと。

ご相談していただき、慢性的に炎症が起きていることが気になりました。

そこで気を補いつつ、排膿の漢方薬と、肌に栄養を与えつつ、炎症を抑える漢方薬をご提案いたしました。

服用後、「飲み始めて5日目から改善していくのが目に見て分かり、今11日目ですが白斑もなくなり、おっぱいが固くなることもなく、トラブルを防げています。」といっていただけました。

数日で炎症を改善できたのにはこちらも驚きました。

その後は乳口炎の炎症にあわせて、調整しながら漢方薬を服用していただきました。

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