胃腸虚弱を改善するための漢方薬の選び方とその使い方

少し食べただけで胃がもたれたり、そもそも食欲が湧かなかったりしませんか？

漢方では胃腸の弱さは「脾虚」といいます。

漢方では消化吸収する働きをひっくるめて、「脾」といいます。

この記事では、胃腸虚弱に対する効能効果をもった漢方薬を紹介しています。

元気がない、疲労倦怠感が気になる方に

☑元気がない
☑食欲不振
☑疲労倦怠感

これらの症状がみられるときは、補中益気湯がおすすめです。

補中益気湯の人参が気を補い、黄耆・柴胡・升麻が気を上へとめぐらせることで、元気がない方の胃腸虚弱に効能効果があります。

胃腸が弱いのが気になる方に

☑胃腸が弱い
☑食欲不振
☑消化不良

胃腸虚弱で、消化器系の不調で一番使用される漢方薬が六君子湯(りっくんしとう)です。

六君子湯は人参などの気を補う生薬ばかりから構成され、胃腸虚弱、消化不良があれば、六君子湯がおすすめです。

消化器系の不調と、元気がない症状があれば補中益気湯が適しています。

六君子湯にはいくつかの派生処方があり、消化器系の不調にさらに次の症状があるときは、別の六君子湯がおすすめです。

香砂六君子湯

☑気分が落ち込みやすい

六君子湯に香砂・藿香・縮砂の気を巡らせる生薬が入った、香砂六君子湯がおすすめです。

柴芍六君子湯

☑ストレスで痛みが増す

ストレスにて胃の不調がでやすいのであれば、ストレスの気をめぐらせる必要があります。

ストレスがあるときは、六君子湯に柴胡・芍薬が加わった柴芍六君子湯がおすすめです。

胸やけ、お腹が張るのが気になる方に

☑胸やけ、吐き気
☑お腹の張った感じ
☑胃腸虚弱

胃腸虚弱で、胸やけの症状があれば、胃酸を下にめぐらせる茯苓飲がおすすめです。

慢性の下痢が気になる方に

☑慢性の下痢
☑胃腸虚弱

胃腸虚弱で慢性的な下痢でお悩みのときは、山薬、蓮肉の入った参苓白朮散が適しています。