延年半夏湯の使い方と合わない人の特徴

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西山光です
目次

延年半夏湯の使い方

延年半夏湯は人参の気を補う代表的な生薬に、枳実が気を下に降ろし、呉茱萸が温めて、気を下に降ろし、別甲が凝り固まったものほぐすことで、慢性胃炎に効能効果があります。

慢性胃炎の症状は幅広いですが、慢性的に胃の不調があれば、広く使用していただいていい漢方薬です。

とくに延年半夏湯は胃気を下に降ろす働きがあるため、胃酸も下に降りやすく、胃腸の働きを改善してくれます。

延年半夏湯が合わない方

延年半夏湯は広く慢性胃炎に使用できますが、温める生薬が多く入っています。慢性胃炎でも熱感が強い方には向いていません。

六君子湯よりも気をめぐらせる生薬は多く入っているため、六君子湯が効かない時に、次に慢性胃炎として延年半夏湯を服用していただいていいと思います。

延年半夏湯

 延年半夏湯は、「外台秘要方」を原典とする、体力中等度で、みぞおちに抵抗感があって、肩がこり、足が冷える人の、慢性胃炎、胃痛、食欲不振に用いられる漢方薬です。

効能・効果

体力中等度で、みぞおちに抵抗感があって、肩がこり、足が冷えるものの次の諸症:慢性胃炎、胃痛、食欲不振

成分と分量

1包(大人の1日量)中に次の成分を含んでいます。
ハンゲ5.0g,サイコ3.0g,ドベッコウ3.0g,キキョウ3.0g,ビンロウジ3.0g,ニンジン2.0g,ショウキョウ1.0g,キジツ1.0g,ゴシュユ1.0g

用法・用量

本品1包に、水約500mL を加えて、半量ぐらいまで煎じつめ、煎じかすを除き、煎液を3回に分けて食間に服用してください。
上記は大人の1日量です。
大人(15歳以上):上記の通り
7歳~14歳:大人の2/3
4歳~6歳:大人の1/2
2歳~3歳:大人の1/3
2歳未満:大人の1/4
3か月未満:服用しないこと

<用法・用量に関連する注意>
(1)用法・用量を厳守してください。
(2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(3)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。
(4)煎じ液は、必ず熱いうちにかすをこしてください。
(5)本剤は必ず1日分ずつ煎じ、数日分をまとめて煎じないでください。

してはいけないこと

(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください
 生後3カ月未満の乳児。

相談すること

1.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください
 (1)医師の治療を受けている人。
 (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
 (3)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。

2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談してください
皮膚:発疹・発赤、かゆみ

3.1カ月位(胃痛に服用する場合には1週間位)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談してください

保管及び取扱い上の注意

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください(誤用の原因になったり品質が変わります。)。
(4)煎じ液は腐敗しやすいので、冷暗所又は冷蔵庫等に保管し、服用時に再加熱して服用してください。
(5)生薬を原料として製造していますので、製品の色や味等に多少の差異を生じることがあります。

注意

1.次の人は服用しないでください
  生後3カ月未満の乳児。

2.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください
 (1)医師の治療を受けている人。
 (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
 (3)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。

3.服用に際しては、説明文書をよく読んでください

4.直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください

5.小児の手の届かない所に保管してください

6.その他
 (1)医薬品副作用被害救済制度に関するお問い合わせ先
   (独)医薬品医療機器総合機構
   http://www.pmda.go.jp/kenkouhigai.html
   電話 0120-149-931(フリーダイヤル)
 (2)この薬に関するお問い合わせ先
   灯心堂漢方薬局
   管理薬剤師:西山光
   受付時間:10時から19時まで(土曜日は14時まで)(但し日曜祝日は除く)
   電話:06-6192-3020
   FAX:06-6192-3021

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