【漢方】夢をよくみる4つの体質~心脾両虚・心腎不交・心胆気虚・痰火内擾~
夢をよくみると感じることはありませんか?
夢をみること自体は正常なことですが、夢をよくみて、睡眠が浅いのであれば体質について考える必要があります。
夢をよくみるメカニズムの詳細はまだわかっていませんが、漢方において夢をよくみやすい体質について説明します。
・心腎不交(いらいら、ほてり)
・心胆気虚(驚きやすい)
・痰火内擾(怒りっぽい、痰)
上記の4つの体質から夢をよくみる状態について考えたいと思います。
心脾両虚
脾胃(消化吸収する臓腑)が弱く、食べ物から栄養をしっかり吸い上げることができず、気血両虚となり、眠りが浅くなり、夢を見やすくなります。
・多夢
・顔色が白い
・動悸
・驚きやすい
・食欲不振
・おなかが張る
・軟便
・息切れ
・ものをいうのがおっくう
・けん怠感
これらにあてはまるときは心脾両虚の体質の可能性があります。
不足している気血を養い、土台となる脾胃を高める漢方薬をつかう必要があります。
心腎不交
疲労などによって心腎がつかれ、心火と腎水が交流せず、心火によって眠りが浅く、夢をよくみるようになります。
心火が相対的に過剰になっているためいらいら、熱感の症状が多くみられます。
・焦燥感
・眠りが浅い
・多夢
・身体の熱感
・動悸
・腰、ひざのだるさ
・潮熱
・寝汗
・紅舌
これらにあてはまるときは心腎不交の体質の可能性があります。
心腎を交流させるような漢方薬をつかう必要があります。
心胆気虚
虚弱体質で心胆が虚したり、驚きや恐怖で心神不安となり、心胆の虚から眠りが浅く、夢をよくみやすくなっている状態です。
・よく目が覚める
・ぼーっとする
・情緒不安定
・驚きやすい
これらにあてはまるときは心胆気虚の体質の可能性があります。
胆気をしっかり鎮めるような漢方薬をつかう必要があります。
痰火内擾
憂うつ、悩み、怒りなどによって肝の気のめぐりが悪くなり、気が鬱滞し、水のめぐりも悪くなります。
水が停滞することで熱化し、痰火となり、心神を乱し、夢を見やすくなります。
・頭のふらつき
・動悸
・いらいら
・怒りっぽい
・痰が多い
・胸苦しい
これらにあてはまるときは痰火内擾の可能性があります。
鬱滞している痰火をさばくための漢方薬をつかう必要があります。
夢をよくみる、という効能効果のある漢方薬はありません。
そのため、疲れやすい、不眠などのほかの症状から体質にあった漢方薬を選ぶ必要があります。
気になるときはお気軽にご相談ください。
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